「あれ?宮城顔赤いよ?風邪?」
心配そうに顔を覗く夏川に、余計に私の顔が赤くなったのは当然である。
「ちょっ?!宮城じゅうしょうじゃねぇ?!」
…そうかも。もしかしたら重症かも…。
っていうか、あんたのせいで顔あかいのよっ!ちょっとは自覚しなさいっ!
「あれ?赤くなくなった。」
何だったの?という夏川に、私はおかしくて笑ってしまった。
「なっ?!何笑ってんだよっ?」
「だって可笑しいんだもん。」
はっ?と首を傾げる夏川に、私はそそくさとケータイを取り出した。
「私から二人には夏川のメアド教えておくから。」
はい赤外線とケータイを出せば、夏川もケータイを出してくれた。
夏川のケータイは、意外にもボロく、今にも壊れそうだった。
機種が古いのかなとみてみたが、最新の機種だった。
「なんでこんなにボロボロなの?」
「あぁ。喧嘩の時にな。」
…喧嘩?
「喧嘩してるの?」
あぁ。と頷く夏川に、私はビックリぎょーてんした。
「夏川髪黒くしたから喧嘩とかももうしないのかと思った…。」
「いやあれはな…まぁ。いろいろとあるわけよ。」
一瞬嫌そうな顔をした夏川は、
「用事終わったんなら帰ってくれる?」
と不機嫌な声で言った。
え…?

