みんなが、家に帰った後俺も自分の部屋に入った。

みーは、どうしてあんな男を好きになったんだろう。

でも、みーは……森本の過去を知ったとしても森本を好きになるだろう。

みーは、そういう奴なんだ。

過去になんか囚われない今を生きる奴なんだ。

――――コンコンッ

誰だよ。

「はい、どうぞ」

俺は、ベットから叫んだ。

「翔~」

ドアの方を見ると、姉貴が立っていた。

「なんだよ」

「なんだよじゃないわよ。あんた、みーちゃん泣かしたでしょ?」

「っは?泣かしてねーし」

「カズが言ってたわよ」

「知るかよ、俺は何もしてない」

俺は、何もしてない。

何で、あいつが泣いてるのかもわからない。

なんで、こうなったんだろう。

なんで、俺らこういう関係になっちゃったんだ?

恋ってこんなに難しいものだったのかな……。