【幼なじみの恋愛事情】

翔は、黙って私の席の所にきた。

「なんで、女子ってあんなのばっかなわけ?まじ、ウザいんだけど」

翔は、小声でぶつくさ文句を言っている。

私は、ただ苦笑いをするしかなかった。

「知らないよ。翔が、イケメンだからじゃないの?」

「まあそうだけど……」

「いや、翔君……そこ認めるところじゃないっす」

「……あんなブスとかかわるの嫌だし。それだったら、お前とずっと行動してた方が楽なんだけど……」

ブスって、あんた……。

いくら自分が、イケメンだからってブスっていくらなんでもかわいそうでしょ。

私は、心の中でそう呟きながら翔に言った。

「女子は、怖いんだから……そういうこと言わないでよ。私、しょっぱなから女子全員を敵に回すのは、いやなんだからね」

女子は、本当に怖い。

後ろで、私と翔の会話を盗み聞きしたり、私と翔の関係についてしゃべってたりした。

「いいじゃんかよ、なんかあったら助けてやるから」

そういって、私の頭をぽんと叩いた。

「なんかあってからじゃ、遅いよ」

私は、あきれながら翔に言った。