それから、ずっと恋バナをしてたらオールしてしまった。

「何気、オールしちゃったな」

浩史は、メガネをはずし目をこすりながらつぶやく。

「だな」

優馬と春馬は、気がついてたら寝ていた。

顔は、若干似てないけど何となく寝顔が似ている。

双子って、面白い。

「あのさ、もし真優に彼氏が出来たらどうする?」

「うーん……どうだろ。その彼氏がをぶっ飛ばすな」

「おいおい、それはねーだろ」

「冗談、冗談。その前に告る」

俺は、改めて浩史の考えはかっこいいと思った。

「お前ってかっこいいな」

「何だよ、いきなり」

浩史は、メガネをかけながら言った。

「いや、なんかさ……俺なんかずっと一緒に居るけど、好きなんて言ったことねーし。言う前に体が行っちゃって……キスしちゃうし」

だから、いつも後から後悔してばっかり。

中3のときも小6のときも……

全部、思いを伝えられなかったんだ。

「珍しいな、翔が弱音吐くなんて。別にさ、素直にならなくたっていいんだよ。相手が、自分に振り向くのをじっと待つだけ。俺なんか、ずっと真優を蔭から見守ってきたから……お兄ちゃん的存在になってるらしいけど……。いつかは、その思いから恋愛に発展してくれるんじゃないかって思ってる。それで、今だって思った時に告る。ずっとお前がすきだったってね」

やっぱり、浩史の考え方には憧れる。

自分では、頭の中で冷静に考えて行動してきたつもりだった。

けど、冷静に考えて行動しているのは浩史だった。

浩史の恋愛感には、本当に憧れる。