―――ブーブー

誰だよ、こんな時間に。

「もしもし」

「あっ翔が出たよ」

電話をかけてきやがったのは、優馬だった。

「なんだよ」

「お前、キレてる?」

「別に、なんだよこんな時間に」

「あのさ、今から俺の家泊まりに来ない?」

「っは?」

こんな時間にか?

ありえないから。

「いいから。浩史も春馬もいるし!!」

って、春馬は双子だからいるの当たり前だろ。

「だるい、つか何で?」

「何でって言われても、なんかお前が来ないと話が始まらねーんだよ。いいから、来い」

そういって、電話は切れた。

めんどくせと思いながらも、服をバックに入れて店の方へ向かった。

「今から、優馬の家に泊まってくるから」

「わかったけど、あんまり迷惑掛けないでよ」

「わかった、いってくる」

俺は、そういうと自転車に乗って優馬の家まで突っ走った。

「着いた……相変わらずデカいな、この家」

優馬の親父さんが、社長をやっているため家がでかい。

チャイムを押すと門が勝手に開くほどの金持ち。