――キーンコーンカーンコーン…


鳴り響くチャイムで我に帰る。伊奈が不満そうに頬を膨らませているところから分析すると、私はずっと黙り込んでいたみたいだ。


考え事に更ける癖もいい加減直した方がいいかな。
ちっとも怖くない伊奈の睨みを浴びつつ、席を前に戻戻した。




その授業は係と委員会を決めるために設けられたもので、割とすんなり事が進んだ。


こうして二年連続の学級委員の座を手にした。響きは面倒なことこの上ないが、意外にも仕事は少なくて済む穴場の役職。皆には出来るだけ知られたくないものだ。

伊奈奈は更に楽である副委員長の役職に就いた。

この二つさえ終われば後は早い。さっさと身支度を整えて、部活に向かおうとした。