「目の前にもいるし。」

「えっ!?」

「お前も惚れてるっしょ?」

「んなわけ無いじゃん!!初日からニューハーフ呼ばわりされて、好きになるはずないって!!」

一瞬、祐樹が悲しそうな顔をした気がした。

「残念~~、お前なら付き合っても良かったのにな~~☆」

「別に付き合ってもらわなくてもいいし!!」

「また強がって~、付き合いたくなったら言えよ♪」

祐樹はそう言い残すと、教室を出て行った。

すれ違いに、里沙が教室に入ってきた。

「おはよ里沙☆」

「おはよ♪紗耶、祐樹に何かした?」

里沙は祐樹と同じ中学校。

「えっ、どうかしたの?」