「翔..お母さんとお父さん
綾子をおいて死んじゃった。
綾子1人ぼっちだよ..」

私は泣きながら翔に言った。

「1人ぼっちじゃない。
綾子にはたい兄もひろ兄
もいる。それに俺も。
約束しただろ?俺が
ずっと綾子のそばにいるって」


嬉しかった。翔があの約束を
覚えていてくれたことも私の
後を追ってきてくれたことも。


翔が私の隣に座った。

「ありがとう。」

私がそう言うと翔は
照れくさそうに笑った。


しばらくしたら
たい兄とひろ兄も
来てくれた。


「よかったー。綾子
どこ行ったかと思った。」

たい兄は慌てていた。

「帰ろ!」

ひろ兄がそう言って
私の手を引いてくれた。


大丈夫。私にはたい兄も
ひろ兄も..それに翔もいる。

私は1人じゃない。

こんなにも優しいお兄ちゃん
と翔がいて.本当によかった。