唯は小さく息を吐き、話を続けた。



 「あの日…愛が事故に遭った日…あたし、寝ていたの。その時…夢に愛が出て来て“ナオの事宜しくね”って笑って言ってたの。」



 そう言って話す唯は下に俯いたまま。



 「目が覚めた時は、変な夢を見たぐらいしか思わなかった。だけど…叔父さんから電話で聞いて…」



 唯は膝の上でギュッと握り拳を作った。



 「しばらく…動けなかった。愛が事故に遭った事も…ウソだと思っていた。」



 俺は話を聞く事で精一杯。



 「ずっと座っていた時…2度と来ない人からのメールが来たの。」


 「来ない…人?」


 「うん…愛からのメール。最初は驚いた…叔父さんは、ウソを言ったんだって思った。だけど…」