現実に戻った古賀さん。 「あれ…これ何?」 持っていたモノは、あきらかに小さくなったキャベツ。それもキャベツの芯ーー。 「古賀さん。早く用意しないと、あと1時間で父さんが来ちゃうよ。」 ソファーに座って、テレビのチャンネルを変えながら言うとバタバタと寝室に向かった。 寝室から悲鳴のような声ーー。 テレビを見ているあたしの前に…ドスンッと荷物を置いた。 おかげで、テレビが観れない。 「愛ちゃん、お願い…手伝って!」 必死な顔で半分涙目の古賀さん。その顔は32歳の顔じゃないーー。