あたし達はしばらく抱き合ったー…。 今はベンチに座ってギュッと手を握っている。 「ねぇ…ナオ」 「何?」 「どうして、あたしに本当の気持ちを話たの?」 「それは…愛が友達をやめるって言ったから。」 「確かに言ったけど…それだけの理由で?」 そう言うと、ナオはクスッと笑った。 「確かに愛からすると“それだけ”と思う。だけど…俺にとっては大事なんだ。」 「大事?」 「うん。クラスでも唯一、愛の隣にいれたのは俺だけだから。」