「渉、なんか怒ってる?」 教室に帰って席に座って、牛乳を飲み終えた颯人が、俺に訊いた。 「………………」 『お前が日和にあんなことすっから!!』 なあんて、 言えたらいいのに。 言えない…… 多分顔真っ赤で 照れてるのが丸解りになっちまう。 「なあ、渉?謝るから怒んないでー」 「もういいって………」 (ウザい……) 「よくないっ!!怒ってんじゃん!!」 颯人は、俺の顔を覗き込んだ。