「日和ちゃん、はい♪ 渉のおごりだよ♪」 颯人はそう言って、俺の手元にあったオレンジジュースを頭上から取り、日和へ渡した。 「えっ!?いいの?」 「ちょっと待て!!」 「いいよー!!飲みかけだけど♪」 俺の声を無視して、日和は嬉しそうにオレンジジュースを受け取った。 (飲みかけ……!!!) 「ね、渉、あげなよー♪」 「ちょっ…、待て!!俺の飲みかけ………」 遅かった。 「ありがとっ!!渉真、また今度おごるから♪」 喜びながら、日和は俺の飲みかけのオレンジジュースを飲んでいた。