睨むあたしにユキナは無視して仕上げのリップをぬっている。



「てか、マジで、武田さんモテるよぉ。


優しいし、明るいし、生徒会長だし。



皆の憧れだし!!」



へぇ…生徒会長ね…


確かにそんな感じしてたけど


あの人、モテるんだ…。


あっ、そういや前も告られてたもんな。



「どっちから告った?」


化粧仕上がりのユキナはあたしを見て笑う。



「どっちというか…どっちでもない。


てか、ゲームだし。」



へ?と理解してないユキナに


あたしは丁寧に教えてあげた。




「ふーん。じゃあ、恋愛感情ではなく

めぐを鍛えなおすためだねー。」


ユキナは親指で爪を擦る。


「だとしても、あたしは惚れないよ。」


ユキナはあたしを見てニヤッと笑う。



「知ってる☆


このまま、めぐのモノにすりゃいーじゃん。」


「そーするつもり。


そして、学食料もゲット!」



ウシシと笑い合う。


たぶん、勝つのはあたしだろう。




なんせあたしだから。