「なぁ、蒼衣。俺のこと大切に思ってくれてありがとな。
俺も、お前が大好きだ。
でもな、きっとお前が俺のことをずっと見てくれていたように、お前のことを大切に思ってくれている奴がいるはずだ。
ゆっくりでいい。一緒に幸せを作っていける奴と道を歩けるといいな」
先生のやさしい声が罪悪感でいっぱいだった私の心を溶かしてくれているようだった。
『先生、ありがと。これって、失恋って言うのかな。でも、すごく幸せな失恋だよ。
きっとこれからも先生のことはずっと好きなままだと思う。
でも、私にも大切な人、見つかるといいな』
不思議と涙は出なかった。
これが素直な自分だったから。
先生は今までで一番かっこい笑顔で私の頭をなでてくれた。

