近況発表が海斗の番になった。
「俺さ、実業団でバスケ続けてるんだ」
みんなは「すげぇじゃん、海斗」とか「海斗頑張ってるな」とか言った。
海斗はみんなの声に照れて、頭をかきながらもつづけた。
「でもさ、この不況でチームの存続も厳しいところなんだよね。いろいろな団体でさ、廃部になりそうだっていう話聞くたび焦っちゃってさ…」
みんながシーンとなり他のお客さんの笑い声だけが妙に響いて聞こえた。
「でもさ、俺、バスケ好きだから。今さ、環境的に厳しくて昼間、営業部で働いて夜練習だけどさ、バスケができるってだけでもうれしいんだよな。でも、こんな気持ちになれるのはやっぱ、宮ゴリのおかげだなぁって感謝してます。先生、ありがと」
「なんだよ、海斗らしくねーぞ」
そう言いながらも先生は海斗の言葉に何度も頷いて「俺の方こそ、ありがとうな」と言った。
「で、もうひとつ報告があるんだよな、海斗」
峻太の声に、海斗が真っ赤な顔で話し始めた。

