「はぁ〜…俺の負けだ」


真里亜って天然なくせに、素直すぎて参る。


「観に来てもいいけど、騒ぐなよ」


俺が頭を撫でると、真里亜はうれしそうに笑った。

少し幼い表情がかわいくてヤバイ。


「えへへ、はーい♪」


俺までうれしくなる。




さーて……


「ん〜願いか…何にしようかな」


「え?」


「さっき真里亜行ったよな?理由言ったら願いを1つ聞くって」


「あ、ほんとだ。言ったかも」


"ほんとだ"って…おい!!

忘れてたのか!?


俺的には候補がいくつかあるんだけど、1つってなると難しい。


「早く決めねぇと、日が暮れそうだな」


真里亜といると、太陽は駆け足で明日に向かうんだ。

そこにずっといればいいのに。