【中】好きになりました、付き合ってください!!

「俺…好きな子とか、彼女の前だと……気にしすぎて、いつものプレーができないっつーか…」


何で俺こんなこと話してんだ…?


「え?」


「あぁ〜!!だから、えーと…下手な姿は見せたくねぇじゃん!?つっても普段も下手なんだけど…」


女々しいとは、正に今の俺のことだと思った。


「とにかく!!バスケ中は近寄るなっ」


そんなイメージを一掃するように、強い言葉を付け加えてみる。


でもこういうのって、後から恥ずかしくなるんだ。


顔が赤いのが自分でもわかって、真里亜からは見えないように手を置いた。




「じゃあ今度見に行っちゃお♪」


予想を超える言葉が飛んできた。


「は!?それじゃ俺が理由言った意味ねぇし!!」


「だって、下手だとか上手だとかあたし気にしないよ?バスケをしてる亮佑くんが見たいんだもんっ」


「え?」


「プロみたいに上手な人がいても、それが亮佑くんじゃなきゃ意味ないんだよ?どんな顔でバスケしてるのかなとか、すごい気になる!!……そんな理由じゃダメ?」


"俺じゃなきゃ意味ない"か…。

なんかくすぐったいけど、嫌な気持ちじゃない。


はは、俺……真里亜に良いように動かされてるな。