「ところで君さ、ほんとは男だよね。」
「えっ!?あっ…う…。」
 京は自分からバラさない限り、今まで誰にもバレなかった女装がバレてしまい驚きを隠せない。だが男は優しい顔で言う。
「なんとなく雰囲気でわかるよ。でも君の場合、背も低いし童顔だから女装凄く似合ってて良いね。俺くらいにしかわからないよ。」
「あ、ありがとう…。あのっ、友達になってくれませんか?」
「ああ、全然構わないよ。」
―こんなカッコイイ人が友達になってくれる!もしかすると妃美子への想いも断ち切れるかもしれない!
 京は大はしゃぎで携帯電話を取り出した。
「僕ミウっていいます!アドレス教えてもらえますか?」
「ミウね。俺の名は時雨。」
「時雨様ね!」
 二人はお互いのメールアドレスを交換する。すると
「あっ、時雨さーん!」
数人のパンク系やゴシック系の少年少女達が来た。
「おう、皆来てたんだ。」

 どうやら時雨の友人達らしい。
「あれ?その子は?」
「あっ、僕ミウっていーます!ついさっき時雨様のことナンパして~。」
「俺ナンパされたんかっ。」
 そんな京と時雨を見て皆が笑う。この後京は時雨や皆と一緒にカラオケへ行って楽しい時間を過ごした。