「心配では、ないのですか?」
「別に」
「そうですか」
「‥‥何が言いたいんだよ」
珍しくしつこく質問を投げかける奴の納得しないような表情に少し苛立った。
「ここから出てないならいつかは見つかるだろ。そこまで心配の必要いるのかよ」
「そうですね。すいません」
いくら不機嫌な声で言おうとも、奴は簡単にかわしてしまう。
自分から聞いといて、返ってきたのは素っ気ないものだった。
また書類に目を戻すが、
何があってか、見ているはずの書類の内容がほとんど頭に入ってこないでいた。
ただ、もやもやとする感情が、増していくばかりだった

