はじめから敵意剥き出しで、 全然なつこうとしない。 声をあげて、熱があるくせに暴れて、おとなしくなんて全くしようとしない。 媚を売ろうだとか、居座ろうだとか考えなしで、ただ“出ていきたい”の思いだけ 反抗の裏にある警戒心に、笑いそうになった。 まるで、猫みたいなバカな女。 この俺が優しくしてやっても、感謝一つしないこのバカに、ムカつきとともに湧く興味。 熱が下がれば帰すなんて気持ち、簡単に吹っ飛んだ。