「つか、いい加減その性格直せよ」
「それはムリですわ。だって」
「んっ!?」
「こーんなにカワイイ子が目の前にいるんですものー♪」
そう言って蘭子さんはあたしを抱きしめる力を強めた。
い、痛い‥
地味に力強いんだけど‥!
すると
パシっ!
「俺のもんに気安くさわんな」
音をたて、奴は蘭子さんの腕を掴んでいた。
一瞬張り詰めたような空気が流れた。
なんか‥怒ってる‥？
しかしそれをものともせず蘭子さんは
「あーら、別に坊ちゃんの所有物ってわけじゃないでしょ。美鈴ちゃんは物じゃないんですから」
「俺が連れてきたんだから、俺のモノなんだよ」
当たり前のように言う奴
ムカっ
「あたしはモノじゃないっ!!」
「ですわよねー」
蘭子さんは奴の手を振り払った。
