「同情で誰かに優しくする筋合いも、そんな面倒なことする気も俺にはねぇ」
その真剣な瞳から目が離せなくなる。
「それともお前には、俺がそういう男にでも見えてんのか」
「‥‥」
答えられなかった。
あんたのことなんて知らない
強引で
偉そうで
わけわかんない
そんな奴が
「‥じゃあ、なんであたしを助けたのよ‥‥」
そんな奴が、なんであたしなんて助けるの‥‥
優しさでもない
同情じゃない、ならナニ
なんの得も与えるものない、そんなあたしを、なんで連れてきたの
なんで助けたの
なんで引き止めようとするの
奴は‥
あたしは‥
色んなことが頭の中でぐちゃぐちゃになる。
泣きそうになる。
すると
ハァーという大きなため息とともに
「興味があったからに決まってんだろ」
降りてきたのは突拍子もない、予想外の言葉だった。

