ドキっとし振り返る
そこには
「ここから出て、どこ行くつもりだよ」
予想通りの声の主がいた。
「なんで…いるわけ」
「俺の家だ。いて不思議なことなんてないだろ」
フッと笑い、奴が視線を逸らすと
「お帰りなさいませ、潤弥様」
黒ずくめ達は道をあけ、まっすぐに整列していた。
奴は言葉を返さないまま、また視線をあたしに移してきた。
「そこまでして帰りたいか」
「当たり前」
「どこに帰るつもりだ」
「はっ?」
「帰る家もないくせに‥?」
――――‥‥
頭の中が一瞬、真っ白になった
あたしの言葉を遮り、奴はあたしが予想もしていなかった言葉を口にした。
意地の悪い笑みを浮かべ
あたしは動揺を隠せなかった。
なんで‥
なんで‥
「‥なんで‥知ってるの‥」
途切れ途切れに言葉を発する。
知られたくなんて、なかった‥

