* * *
「ここから出して」
「なりません」
「‥なんで」
「潤弥様のご命令ですので」
ドアごしの会話
ドアの向こう側から返ってくる野太い声の主はさっきから否定の言葉ばかりを並べる。
この会話、何回目だろ‥
なんなわけ
‥ブチっ
何かがキレた気がした。
「いい加減にしてよっ、あたしもう元気だしここにいる理由なんてないんだからっ!」
「し、しかし潤弥様が、自分が仕事から帰るまでここから絶対出すなと‥!」
「しかしもクソもないってのっ!あたしはあいつの言うこと聞く意味ないし、迷惑なのっ!!」
「ですが‥!」
「帰るって言ってんじゃんっ!!」
そう言うと、ドアの向こうから声が返ってこなくなった。
なんなわけ
てか、あのデカイがたいしてて言うことが気弱過ぎんのよ
怒りをぶつけるように、そのまま体をベットにダイブさせた。

