やだ やだ ‥‥やだっ 行かないで‥ 行かないでよ 「お母さんっ、お父さんっ!!!」 ガンっ!!!! 叫び声をあげた瞬間、勢いよく何かと何かがぶつかった。 「‥‥‥いっ‥‥たぁっ」 頭を抱えながら、 あまりの痛さに微かに涙が出てきた。 美鈴はわけも分からぬまま唸りだす。 「なんな‥‥」 「それは俺の台詞だっ!!」 はぁっ!?!? 美鈴の声を遮り、近くで男の声。 バッと横を向けば、 「この俺になんの恨みがあんだよ」 不機嫌な顔で睨みつける男の姿。