奴の大声なんて怖くない。 だけど あんな冷たい声は、一瞬体が動けなくなるぐらい怖かった。 謝らなくてはいけない。 そんなの分かってた。 だけど 言葉が喉の奥に引っ掛かって出てこなかった。 ごめんなさい。ただそれだけなのに ごめんなさいの、ご、すら発音できなくて、口からは正反対の言葉しかでてこなない。 違う 違う そうじゃない 違う 違う 気持ちばかりが焦り、気づけば “―――――” 再び冷たい言葉が言われた後だった。