ナオは怒っていた。派遣先から次回の契約はしない旨を言われたのが昨日。
今日は休み。
溜まったイライラを発散すべく、親友のミキを待ち合わせ場所であるファーストフード店内のテーブル席で待っているのだが、現在30分ミキは遅刻中である。ミキの携帯鳴らしても留守録のメッセージが流れるだけ…


昨日の件もあり、ナオのイライラが頂点に達しようとしたその時、ようやくミキが駆け込んで来た。

「ごめ~ん、待った?待ったよね?埋め合わせするから、お許しあれ。」
両手を合わせ頭を下げるミキに、思わず吹き出すナオ。


「ほんとに…待ったわよ。しっかり今日は付き合ってよ。発散しないとおかしくなっちゃう!」


「はいはい、お供させて頂きます。けど先に私に付き合って!お願い。」


「何よ?何か用事抱えてるの?ならとっとと終わらしましょ。それから、カラオケに焼き肉!」


ミキが答える。
「おぃおぃ、ほんと色気ないな(笑)食い気かよ。」


「さっ、チャッチャッと用事すまそ!」席を立つナオ。
慌てて追いかけるミキ。
ミキに連れられ、向かった先は…