そら-極道ですが何か!?-



翌日−。


「お世話になりました」

頭を下げ智の迎えで家に帰ると、


「…よぅ。
漸く帰ってきたか」

ボスが玄関で出迎えてくれた。

「はい。只今帰りました」

「あぁ…慧斗サンもよく帰ってきたね」

微笑む悠真に笑顔を返す慧斗に、

「やっと帰ってきたか」

後ろから頭をつっつく奏真。

「ただいま」

慧斗は奏真にも笑顔を向ける。


…なんかムカつく(夕兎)…
「夕兎も。おかえり。
布団用意してあるから寝ろ」

「ありがとうございます」

「慧斗、夕兎俺が連れてくから少し休んでこいよ」

「ありがと」

夕兎をつれ、奏真は歩いて行った。




「…慧斗サン。悪いがちょっといいか?」

悠真の顔付きが変わる。

「はい」

二人は人払いされた部屋に向かい合って座る。

「…犯人がわかった…」

悠真が単刀直入に切り出す。

「誰ですか!?」

「………」

口ごもる悠真。

「…どうしたんですか?」

「…実は、龍葵組の者だったよ…」

悠真の口からでた言葉に愕然とする慧斗。

「……そ、んな……」

悠真は慧斗は嘘を言ってないと思った。

「大変申し訳ありませんでした!!」

慧斗は立ち上がり、膝をついて頭を下げる。

慧斗の行動に驚く悠真。

「慧斗サン、あなたが頭を下げる事はない」

「いえ!!組の責任ですから!!父がこの場にいない今、謝罪すべきは私です」

「慧斗サン…この姿を奏真に見せたい」

「………」

反応に困る慧斗を余所に悠真は語る。

「全く。奏真にも慧斗サンのような責任感と気概を見せてほしい」

「…彼は次期ボスの器だと思います」

「どこがぁ!?」

「ちゃらちゃらしているようで、話の核心を着いてきますし、洞察力があるように見受けられます」

「…慧斗サンがいうと説得力あるなぁ…

とりあえず、親父さんと話しな」

「はい
申し訳ありませんでした」


そして、その場は一度閉じたのだった。