手を洗い、病室に向かうと、先生に呼び止められる。 「待って。ちょっといい?」 「はい」 廊下の椅子に座り話を聞く。 「夕兎君だけど… 脇腹を掠っただけなんだけどもしかして、だれか庇ったか、標的がずれてあたったかしたの?」 「えっ?…わかりません」 慧斗が悔しそうな顔をする。 「…そう。ボスと奏真君の警護しっかりな」 また頭を撫で去って行く。 .