車の中で、
「名前聞いてもいい?」
「私、洸(たけし)と言います」
車を運転している人が言う。
「俺は漣(れん)と言います」
助手席に座っている人が言う。
「俺は智(さとる)です」
夕兎を挟んで反対側にいる人が言う。
「わかった。ありがとう。
…洸、後どのくらいでつくの?」
「三分でつかせます」
「わかった。智と漣はついたらすぐ運べるようにして」
慧斗は焦っていた。
…どうしよう、どうしよう。夕兎になんかあったら(慧斗)…
裏医者の病院につくと、入口でストレッチャーを用意した看護士がいた。
「こちらへ。
その手、まだ離さないでくださいね」
ストレッチャーに移動させると、慧斗は圧迫したまま一緒になかへ。
「三人は中で待機」
一緒に中へ移動しながら指示を飛ばす。
処置室にはいると、手袋等準備をした人たちがいた。
「後は俺達に任せて」
圧迫していた手を離し、処置室を出る。
「慧斗様!!」
洸達がよってくる。
「今先生が処置している…」
慧斗が応える。
慧斗は両手が血で真っ赤なのも気にせず、両腕を抱えて唇を噛む。
「…座って待とう。処置が終ったら、洸と漣は攸真様に報告。智は私と残って」
「「「はい」」」
返事を聞くとその場にしゃがみ込み、壁に背を預ける。
そのまま、黙ったまま時間が過ぎて行く。
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