「慧斗。よかったね」 芙月が頭を撫でる。 「うん」 「おめでと」 春都が頭をぽんぽんする。 「ありがと」 「慧」 「ん?」 春眞が慧斗を振り向かせ、前髪をあげて見せる。慧斗はふっと笑って、前髪をあげた。 コツンと、デココツンをする。 そして、2人で笑う。 奏真はムスッとしていた。 「なんなんだ!そのナチュラルなデココツンはぁ」 「小さい頃からやってるもんね」 「うん」 「風呂といい、デココツンといい…」 「奏真、ヤキモチ妬いてんのか?」 「……奏?」 .