言い返せないでいる奏真の隣で慧斗が笑う。
「ふっ、はははっ。
…奏真、結婚しない?」
サラッと慧斗が言うと、
「おっ、おう!!」
奏真が慌てて応える。
「はぁっ…全く、なにをやってるんだ、このバカ息子は…」
悠真はじろりと奏真を睨む。
「…今更だけど、こんなのでィィのか?」
「…たぶん…?」
「まあ…バカだから、仕様がない。
なんかあったら直ぐに言うんだよ?私が直ぐに海に捨ててくるからね」
「はい!ありがとうございます」
「ねぇ!!俺の扱い酷くねぇ!?」
奏真が夕兎に助けを求める。
「若。自業自得ですね!!自分でいったんですよ!!虎龍戦が終わったあと、『今からプロポーズしてくる』って。言ってなかったなんてどういうことですか!!」
「す、すみません…」
分が悪いと、諦めた奏真は小さく謝る。
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