「乾杯!!」
悠真の音頭で始まった。
「結果オーライですかね?」
慧斗が悠真に話かける。
「そうだね」
「…なんか、幸せです…
『おかえり』って言ってくれる人がいて、
笑いかけてくれる人がいて、
一緒にいたい大切な人がいて…凄く幸せなんです」
「…慧斗ちゃんは終わりを知ったから強くなった。それと同時に、失う傷みを知ったから弱くなった。
…この世界で、感情的になれる人は多くない。
いつまでも、傷みを感じられる人であってほしい」
「はい」
「…私は慧斗ちゃんの朋であり、義父でもあるんだ。もっと頼ってくれ」
「はいっ」
悠真は慧斗の頭を優しく撫でた。
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