そう言って尋をキュッと抱きしめ、 「…奏…」 「…俺はかまわないぞ」 「…まだ、なんも言ってないのに…」 「…行って来いょ、ボスのトコにさ」 「…ありがと」 慧斗は奏真にかるく、笑いかけ、悠真のもとへ向かう。 その姿を、奏真と尋の隣に集まった春眞達と見つめる。 「……尋、組長が慧斗でよかったな……」 ぽつりと、春眞が尋に言う。 「はいっ!!」 .