慧斗の繰り出した拳が二人の間にたどり着いた尋の頬にめり込む。
「ぐっ」
尋が呻く。
「尋!?」
慧斗と奏真が目を見張る。
「お嬢…すみませんでした…俺のせいで…
勝手なのはわかってるんです!!でも、見てられなくて…こんな悲しい顔見てなんなくてっ…」
尋が泣いて訴える。
「ホント勝手だな」
慧斗が溜め息をつく。
「ほんとだよ」
奏真も溜め息をつく。
「…ごめんね、ほっぺ痛かったね」
慧斗が尋の頬を撫でた。
「お嬢…ごめんなさい…」
「うん。私もごめんね。弱くてごめん…
一緒に皆に謝ろうね」
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