「…で、何があるの?」

春都に詰め寄る私。
が、いきなり誰かから首根っこ引っ張られ噎せる私。
「っげほっ……ったく、誰だよ!!」

後ろを振り向くと、春眞(はるま)がいた。

「…はぁ?俺だよ。わりぃか!?……てか、兄貴、親父が呼んでる。その間、俺いるから」

「わかった。…じゃあ慧様また後でね」

春都は部屋をでていった。
ちなみに、春眞は春都の弟。私と同い年。
深く言えば、春都と春眞は養子なんだ。たから、私が跡取りなの。


「慧。後で親父が話しあるって。俺と兄貴から離れるなよ。もし、二人とも駄目なら幹部の奴ら二人は付けとけ」

「わかった。…間違っても約束は破らないでよ」

「わかってるって」

「そっ。ならいいや。
ご飯にしよ。作るから誰か手伝って?」