春都は雪を訪ねた。
チャイムを鳴らすと中から雪のお母さんがでてきた。
「あら、春都くん」
「ご無沙汰しています」
「どうぞ。あがって」
「お邪魔します」
リビングのソファに向かい合わせに座り、紅茶を飲む。
「もうすぐ、帰ってくるから待っててね」
「はい。あの、たいしたものじゃないんですけど…」
もってきた手土産を渡す。
「ありがとう。いいのに…こんな」
「いえ。突然、押しかけてしまったので」
「…そう」
「幸恵(さちえ)さん。いろいろありがとうございました」
「どうしたの?急に…」
「いえ。なんでもないです」
切なそうに笑う春都の幸恵は頭を撫でた。
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