一方、虎琳をでた慧斗と春眞は昊をみながら歩いていた。
「綺麗だね」
「ああ」
「空は近そうなのに遠くて、届かない」
「もどかしいな」
「うん」
「…これでよかったの?」
「うん。今のあたしにはこれしか方法がない。
いまになって、お父さんの凄さを感じる」
「無くして初めて、わかるものってあるよな。
…伝えられる時に伝えないと後悔する言葉ってあると思う」
「…ほんと、後悔だらけだよ」
慧斗は声もなく、月を見上げながら涙を流した。
同じ月の下で、
同じ涙を流した。
互いを想い、心を馳せる。
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