夜、慧斗は春眞を連れ虎琳組へ向かった。

中へ通らされ、客間で待つ。
しばらくすると、悠真と奏真がくる。

「…待たせたな」

悠真が口を開く。

「…いえ。こちらこそ、突然おしかけ申し訳ありません」

慧斗も口を開く。

「慧斗さん」

「はい」

「話を聞こう」

「…最初で最後の戦を虎琳組に仕掛けます。
もし、龍葵組が勝ったら、虎琳組の全てを私にください」

「もし、虎琳が勝ったら?」
「龍葵組の解散と私共の全てをご当主へ捧げましょう」

「よいだろう」

「ありがとうございます」

「覚悟されよ」

「心得ています」

「もっと違うかたちであなた達に逢いたかった」

「ほんとにそう、思います」
契約書にサインをいれる。

「…帰ります。
また逢える事を祈っています」

慧斗と春眞はかえっていった…。