走ったおかげで、待ち合わせに遅れずにつくことができた慧斗。

そこには、既に奏真が待っていた。

「ごめん。待った?」

「いや?お疲れ様」

「ありがと」

「じゃあ、いこっか」

「うん」

二人が向かったのは夢を流した河原。



「奏真、今晩悠真さんいる?」

「おう」

「夜行くね。片腕連れて」

「おう」

これだけ話すと、草の上に寝そべる。
手を繋いで昊をみあげる。
「切り裂いたみたいな青と白い雲だな」

「うん」

「お前って太陽みたいだよな。つんつんしてるくせに、情にあつく、皆の心を暖める強さをもつ」