「お嬢〜!! お誕生日おめでとうございます」 「ありがと」 智が飛び付く。 智が飛び付くのは毎度恒例になっていた。 智に連れられ居間に向かう。その途中、奏真に会った。 「あ、奏だ。 おはよう」 慧斗は笑う。 「おはよ。誕生日おめでとうな」 頭をくしゃりと撫でる。 「ありがと」 慧斗がはにかむ。 「…また、あとでな」 「…うん」 奏真は通り過ぎて行った。 .