ギャハハハハッ…

二階、『ひのき』では

多数の女子の声が響き渡る。


自由時間。

ほぼ全員と言っていいほどの女子が

あたし達の部屋に…

いや。怜奈の元へ集まることとなった。


「え!?じゃあ武田が好きなわけッ!?」

「そー…だけど…ッ」


恒例行事、恋バナ。

やってきてしまった。


…あぁーあ。

消えてなくなりたい…。

っていうか、なんであたしが

この輪の中に

ちゃっかり入っちゃってるわけ?


…抜けたい…

心底思った。


省くなら、もっと

すっぱり省いてよ。


…なんてね。

そんなはずない。

まだ

輪の中に入って

嬉しい自分がいる。


あぁー…。

やだなぁ…。