俺様王子と秘密の時間



図書室のドアが開いた音がして、あたしはビクンっと肩をあげた。


だ………誰!?

もしかして、はーちゃん?


スタスタと微かに足音が聞こえて、またあたしはビクビクしてしまった。



きゃあああああ。

そんなあたしの肩をギュッと抱きしめてくれた千秋は、しーっと人差し指を立てて笑った。

すごく悪いことをしているような気持ちになる。



コレが前に千秋があたしに言った、“スリル”なことなの?

だったら怖すぎるよ。

こんな緊張感なんて知りたくもナイよぉおおおお!



あたしと千秋が居る場所は、幸い机がある窓際からは離れている。



「………んだね…」


んんん?

なんか声が聞こえる。