俺様王子と秘密の時間



「イキナリああいうことすんのヤメテよねっ?生きてる心地しないから」


中庭の芝生に腰を降ろしたあたしと王子。

てゆーか……ほんっとにあたしったら何やってんのよ………。



「お前って可愛いから、イジメたくなんだよ」


“反応”が面白いんでしょ?

あたしは心の中で一人ツッコンだ。



「アンタ、なに考えてんのよ!」

「椎菜のこと?」

「い……いい加減にしてよね?朝だってヒヤヒヤしたんだからっ」


挑発するような顔つきが嫌。

涼しい顔がムカつく。

でも振り回されてる自分自身が一番ムカつくんだ……。


それにもう完全にコイツのペースになっているような気がする。



「朝オレのこと話してたろ?」


隣に座る王子は缶コーヒーをプシュっと空けて、一口含んだ。