「シイごめんね?でもおかしくって。ま、パンツ見られちゃったのは最悪だったね?」
「ほんっとに最悪……」
思い出すだけでもまたムカムカしてきた。
近くにアイツが居たら、きっと今のあたしなら、パンチの一発くらいしてやるんだからねぇっ!
しかもグーで!
はあああぁ……。
ため息ばっかり。
「でもよ、シィ」
「んー?何?」
さっきまでゲラゲラ笑い転げていた羽鳥が、急に真面目な顔であたしに尋ねた。
「アイツ、王子様だぜ?正直、カッコいいとは思うだろ?」
あ――、それ聞くかな?
それを聞かれるとあたし、否定出来そうにないよぉ。
「……し……だけね」
「あ?なに?聞こえねぇよシイ」
「だーかーらー!ほんの少しだけカッコいいとは思うよ……」


