俺様王子と秘密の時間



千秋に会いたいよぉ……。


『オレ、お前のこと、誰にも渡したくない。ずっと思ってた』


図書室で言われた言葉、


『ずっと見てたんだ』


夏合宿でそう言われて、


『オレのモノになれよ?』


千秋が好きだと気づいたの。

………スキ、大好き。

胸が高鳴りを増す。



体育館の近くまでたどり着くと、女の子達の黄色い声が響いた。


きっと、みんなの王子様がステージに上がったんだ……。

とたんに焦りだすあたしは、もっと速くと思いながら足を動かす。



「シイ……!」


体育館の入り口の側であたしを呼んだのは、羽鳥だった。



「は、羽鳥っ……?」


息が切れて呼吸が乱れる。



「早く。千秋、もうステージ上がったぞ」

「な……なんで、羽鳥……」

「お前なら、きっと来ると思ったから」