俺様王子と秘密の時間



はーちゃんの言葉一つ一つが胸に突き刺さって、唇を噛みしめた。



「なにが恋よ……ふざけんじゃないわよ。甘ったれ!シイの弱虫」


寂しい教室内で響いた。

“弱虫”だと。



「あたし……弱虫だもん」


視界が滲む。

あたしの身体が心臓になったみたいにドクドク動いて止まらない。

まだ高い位置にある太陽が、あたし達を照らしてやけに熱い――。




「変わりたいと思ったんでしょ?だからココに来たんでしょ……?」


はーちゃんの口調が穏やかなものに変わって、あたしをなだめるように言った。


あの日、恋に臆病になった。


暗すぎ地味すぎ不気味ずきる花子さんなんて、誰も好きにはなってくれないんだと諦めた。



「いつまでも待ってるだけじゃダメなんだよ?アンタは一度だって、王子に自分の気持ちを伝えたことあるの?」