だからユリを抱いた。
見た目を着飾っていても、中身はあの頃と変わらないユリが泣きじゃくるから、メチャメチャにしてやりたくなった。
「雅弥、ごめんね……?」
そう言いながらも満たされない心の隙間をオレと抱き合うとことで満たしていたクセに、行為が終わると謝ってくるユリが嫌いだった。
虚しいだけだ。
忘れらんねぇクセに。
でも自分自身に一番腹がたった。
千秋と同じようにユリを抱いて、その時初めてあのバカ王子の気持ちがわかったような気がした。
――“放っておけなかった”
千秋がそう思ってユリを抱いたんだとわかっても今さら結果論にしか過ぎない。
恋なんてするもんじゃねぇよ。
ユリは変わっちまうし、オレは無性にムシャクシャする毎日だし、煩わしいだけなんだ。
ただヤれれば良かったよオレは。
セックスしたいだけだった。
オレが誰かを好きになるなんて、絶対にあり得ねぇって思ってた。


