……ちゃんと居るじゃない。
素敵な王子様にはこんなに綺麗で、まるで花みたいなお姫様が。
「オレ達は昔からずっと一緒で、アイツは特別だったんだ」
――今ならもうわかる。
保健室でも言っていた“アイツ”ってユリさんのことなんだね。
彼女は特別な存在。
「オレと千秋とユリ、それから春希さんの4人はガキん頃一緒だった。オレらはユリが大切だったんだよ」
春希さんも……。
初めてバイクに乗せてもらった帰り道、だから春希さんは羽鳥に声をかけたんだ。
彼女は大切で特別な存在で千秋にとってもそれは同じなんだ……。
ならあたしは千秋のなんだったんだろうと思ってしまうのはオカシイだろうか。
千秋は一度だってあたしを好きだと言ってくれたことはない。
だからいつも胸が苦しかった。
……片想いみたいだった。


